天気 :晴れ後曇り
メンバー:ひとり
行程 :道の駅鳥海ふらっと1:10→(MTB)→大平登山口5:00→七五三掛7:50→新山9:20→七高山10:00→御浜小屋11:50→大平登山口13:10→(MTB 皆野町経由)→道の駅鳥海ふらっと14:30
今回の東北遠征のメイン山行でした。夏の鳥海山は前から一度歩いてみたかったのですが念願叶いました!
途中ガスってしまいましたが期待通りの自然に触れることができ、また1つ思い出が増えました。
今回は計画はまず海抜0mから鳥海ブルーラインをMTBで登り上げて、さらには登山口から鳥海山の山頂に立つという、
自分にとってはやや慌ただしく、体力的にも欲張りすぎた活動である。
深夜1時過ぎに道の駅を出発するもこの時点で相当蒸し暑く、涼を期待しつつ真っ暗なブルーラインに沿ってペダルを漕ぎ進めた。
しかし地図を見れば一目瞭然だが1000mを登り上げるヒルクライムであって、中々ゴールに
たどり着けるものではなく、こまめに小休止を図って着実に標高を稼いでいった。
闇夜のブルーラインも深夜3時を過ぎてから旅行者や登山者と思われる車の通行が一気に慌ただしくなり、ここは精神的に我慢どころであった。
スローペースながら何とか朝5時に吹浦コース大平登山口に到着することができ、ここから登山開始である。
低木でかこまれた登山道を30分ほど登りあがると視界が拡がり日も差してきた。
もうすこし歩いていくと綿毛のチングルマが一面に広がる台地上の地形になり、東北の山に登っているんだなあといった瞬間を実感することができた。
のっぺりとひろがる山容に可憐な高山植物、これが夏の鳥海山の醍醐味かといった景色が連発し、所々写真を撮りまくった。
途中でっかい雪渓が登山道を覆っており、幻想的であった。
近くには花を咲かせたチングルマが沢山咲いており、ここで小休止とした。
(ちなみに写真のモデルはちょうどそこを通りかかってたどこかの登山者です。)
歩けど歩けど高山植物に囲まれた道は気持ちを穏やかにしてくれた。
アルプスとは違ったたおやかな東北の山が自分は特に好きなのかもしれない。
分岐を鳥海湖方向に進むと目の前に本峰のシルエットがでっかく現れた!
地図上ではすぐ近くに位置する本峰だがここから俯瞰すると果てしなく遠くて大きな存在に見えてしまう。
鳥海湖の周囲は一面ニッコウキスゲのお花畑であった。
ニッコウキスゲは私にとって意識的に夏を最も実感させてくれる花かもしれない。
吹浦コースからの登山者の多くは御浜方面に進むので鳥海湖の道では人がまったくおらず、つかの間の静寂を堪能することができた。
お花畑に囲まれた木道を歩きつつ頂上の新山を目指す!そんな1枚を撮ることができた。
高山植物の中で主張の強いニッコウキスゲはやはり青空があってこそ映えるなあと思う。
やがて鉾立ルートと合流すると、登山者がどっと増えた。
静けさを求めたいが、登山者の考えることは似ていてるもので、今日の鳥海山は一層の賑わいを見せていた。
合流地点から少し登ると七五三掛分岐に至り、ここから千蛇谷に下降する。
さすが日本随一の豪雪エリアだけあって千蛇谷には残雪がたっぷりと残っていた。
雪渓の上は天然のクーラーがバッチリ効いているので、多くの登山者が雪渓の上で小休止していた。
雪渓上は涼しいが、そこから一歩外れた登山道は相変わらずの暑さで、新山まで距離的に大したことはないものの、
今回は事前に1000mのヒルクライムをこなしていることもあって体力的にヘトヘトであった。
右を振り返ると豪快な千蛇谷の絶壁がそびえたち、その迫力にはしばし圧倒された。
因みに、中島台から山スキーで千蛇谷を登り上げて新山に達するルートは何度も再訪したくなるほど文句なしのプラチナルートである。
(最近ネット等の影響か山スキー客が殺到し中島台駐車場が満車になるらしいが、静けさを失っても超おススメルートに変わりはないだろう。)
御室小屋で休憩したかったが、日差しを遮る空スペースが無く雲がすぐ目の前に迫ってきたことから休憩せずに頂上を目指すことにした。
たどり着いた狭い山頂は夏山定番の記念撮影行列待ちの状態で、少し並んで手短に写真撮影を済ませてそそくさと山頂を後にした。
新山に登頂した後、隣の外輪山の主峰七高山に立ち寄った。
こちらも山ボードで矢島口の祓川から何度か訪れている。
見たところ祓川側も高山植物が多く咲き誇っていそうな地形であった。
このあたりでついにガスにまかれてしまった。
七五三掛から外輪山にかけては多くの登山者とすれ違ったり、抜きつ抜かれつであった。
今日の鳥海山はざっと100人以上の登山者を迎えていそうであった。
御浜小屋は調べたところ宿泊できるようで、この辺りは絶景スポットでもあるので、いつか縦走を計画してその際に一度泊まってみたいと思った。
すっかり雲に覆われてしまった後、最後のほうでは雨雲にも追いつかれてしまった。
最後の最後で雨に打たれたが、ハイライトでは青空の下のハイクを堪能できたので全然良しである。
そして大締めはお楽しみの1000mダウンヒルである。
ついさっきまでの登山を回想しつつ快適なMTBライドを楽しみつつの下山となった。
快適なMTBダウンヒルは勿論最高だが、自動車を利用したら決して得ることのできないプライスレスな充実感を得られることが
何より一番のポイントで今後も色々な山で挑戦していきたい。