天気 :晴
メンバー:ひとり
行程 :富士宮五合目駐車場6:00→富士宮口頂上11:50→(剣ヶ峰~御鉢回り)→富士宮口頂上14:10→富士宮五合目駐車場15:50
2023/24シーズンですが、久々富士山で締めることができました!
<山行記録>
久々の富士山である。寡雪は承知の上だが、YAMAPやヤマレコで新7合目まで滑れそうな感触が掴めたので訪問を決めた。
当初は雪が多く残る吉田口or須走口を計画したが、金曜に大阪出張が入って帰宅がどうしても遅くなってしまい、
その一方で、上記ルートはわりかし体力的に鬼門となる為、今回は登頂を最優先としたく一番慣れている富士宮口を選択した。
水ヶ塚から富士山を俯瞰すると、やはり雪が少ないと素直に思ってしまった...。
しかし上の写真に描いたラインを繋げばそこそこ滑降は楽しめそうで、今回は実際にそのラインで滑降した(詳細は後述を参照)。
今まで富士山は雪が確実に緩む5月20日頃がベストシーズンと捉えていたが、昨今の温暖化やGWの寡雪をみて季節が若干シフトしている感があり、
そのため今は5月10日頃がベストシーズンと言えるのかもしれない。
準備やらトイレやら出発前のドタバタが重なって結局朝6時のスタートになってしまった。この時点で今日は無理なく富士宮口を選択して正解だった。
ちなみに今回は荷物を合理的に選択して軽量化を図ることにしたのだが、今更も甚だしすぎる話だが、
シートラがいつになく軽く、軽量化したおかげで今回登頂できたと言っても差し支えない程の劇的な改善効果を自覚した...。
雪山ではシーズン問わず常にフル装備で、日帰りのスノボー山行ではその荷物の重さに毎々辟易していたので、
体力づくりやダイエットよりも山行装備の軽量化こそが私が喫緊に改善すべきポイントであることが今回鮮明となった。
富士山は山頂目指してひたすら上へ上へと歩き続ける登り一辺倒な登高となるが、そんな中、時折後ろを振り向くと下界に広がる愛鷹連峰や駿河湾が見渡すことができた。
今年は(今年も?)雪が少ないので、ブーツを板に固定してハイキングシューズでできるだけ登山道を登っていく作戦をとったがこれは正解であった。
結果的に今年は9合目近くまで登山道が雪に埋もれておらず、登山道が使えたおかげでいくらか時間短縮と体力温存することができた。
(写真:上から宝永山を望む。宝永山をトレッキングするルートもいつか歩いてみたいと思う。)
さて、9合目からはアイゼン歩行である。
このあたりから通常の山では感じないような息切れの兆候が出始めるようになった。
明らかに酸素が薄いことによる影響のようであった。
9合目~10合目間は思った以上に斜度があって、雪も硬くボードブーツだと雪面を中々しっかり蹴りこめず苦戦を強いられた。
高度障害の兆候もごまかせない感じになってきてすっかりペースが落ちてしまったが、ここまできての敗退はいくら何でも流石にありえない。
とにかくバテたらそこで終了である。エネルギーがゼロにならないよう、牛歩の如く、焦らず一歩一歩スローに前進することに集中した。
出発から6時間弱、ようやく浅間神社に到着した。
私の場合、富士山クラスの標高となるとどうしても体に影響が出てしまうようで、何だかんだ時間がかかってしまう。
この日は御鉢滑降を狙っていたが、バテた状態で御鉢を俯瞰したところ体力的に登り返せるか不安になって、すっかり怖気づいてしまった...。
この日はまたとない御鉢滑降のチャンスだったかもしれないが、高度障害は本格的に発症してしまうと本当にタチが悪いので、意地を張らずに今回御鉢滑降は諦めることにした。
但し剣ヶ峰往復のみでは寂しいので、10合目に荷物一式をデポして空身で御鉢回りにトライすることにした。
久しぶりに剣ヶ峰に登頂!以前山頂にいたボードチームのアクションをパクって前回登頂時と同じくハイテンションポーズを決めた(笑)。
(写真:御鉢滑降にトライするスノーボーダー。自分がもしチャレンジするとしたら、その時にはしっかり高山病の耐性を作っておく必要がありそうだ。)
大沢崩れ源頭部周辺には十分スノボー滑降が楽しめそうな斜面が広がっていた。
その一方、この時自分のコンディションすっかり高度障害の影響で、空身かつ大きなアップダウンを歩いていないのに、少し歩くだけで息が上がってしまう始末であった...。
(写真:大沢崩れ源頭部~金明水周辺、余裕があったら一度滑走してみたい。)
バテバテの身で何とか御鉢回りを完遂できたが、この御鉢回りは今回の山行の最大の鬼門となった。
ようやく富士宮口頂上に戻ってこれて一安心、この後はお楽しみのスノボータイムである。
頂上の鳥居周辺は岩が出ており、またこの時間ながら登山者がひっきりなしに登ってきていたので少し降りた邪魔にならない場所から滑走を開始した。
登高で蹴りこみに苦戦した雪もこの時間になると良く滑る少し硬いザラメ雪に変化しておりスタートから安全に滑走を楽むことができた。
序盤は30度以上の急斜面に少し硬いザラメ雪、そこそこ足に疲労が溜まるコンディションながらまあまあ快適に滑走を楽しんだ。
山頂からの雪渓は8合目の少し下で途切れてしまう。
いったん板を脱いで100m程砂礫斜面をトラバースして隣に広がる雪渓に移動、その雪渓もそこそこ大きく、7合目まで楽しく滑降を楽むことができた。
7合目は標高2800mなので、今回は標高差約900mを滑走したことになるが、5月のシーズン締めのスノボー滑降としては上出来であろう。
その後は板を背負って5合目まで戻るが、適当に板をザックに取り付けて歩き始めたところ、段差を降りる度にボード底部が地面に当たってしまい、
当たらないように歩くには前かがみで歩かねばならず、結果通常の倍近い時間を要してしまった...。
(横着しないですぐに板を上手く付け直したら半分の時間で下山できたと思う。)
ともあれ、大きな充実感でもって今シーズン最後の山スノボー活動を締めくくることができた。
「富士宮口にスノボーにいったら帰りによく魚敬行って海鮮丼食べてたなあ。」
ふと思い出したらすこしノスタルジーな気持ちになって、帰りに魚敬に立ち寄った。
海鮮丼は大締めに相応しい相変わらずのボリュームでこちらも大満足だった。
<23/24スノボーシーズン終了>
厳冬期は仕事の都合や寡雪の影響もあって1回しかスノボーに行けなかったが、4月の東北遠征、GWの北海道遠征、
そして今回の富士山と前半の不完全燃焼を一気に盛り返した形となって、最終的には予想以上にスッキリと充実した気持ちでシーズンを締めることができた。
来シーズンであるが、山以外にも色々忙しく、スノボーは毎々の活動が遠征となってしまうので数をこなせないかもしれないが、
(雪のコンディションにもよるが)現時点ではとりあえず4月に八幡平、秋田駒ヶ岳、焼石岳と遠征したく、
また雪があれば今年同様富士山(御鉢滑降)でシーズンを締めたいと考えている。
