天気 :3日:曇り一時吹雪、4日:晴時々曇り(暴風敗退)、5日:晴
メンバー:ひとり
行程 :3日:祓川7:30→七高山12:30→祓川13:50
:4日:中島台4:50→千蛇谷手前1500m敗退地点11:40→中島台14:20
:5日:大平P5:50→御浜小屋8:40→新山12:00→御浜小屋14:10→大平P15:30
2022年GWは久しぶりに東北に山ボード遠征に行ってきました。
仕事の都合上後半のみでの遠征でしたが、概ね楽しめたので満足いきました。
さて初日は鳥海山でしたが3,4日はコンディションが悪く新山の山頂に立てたのは結局5日のみでした。
<5月3日 祓川~七高山>
前日夕方6時半に東京の自宅を出発、延々と車を走らせ祓川の駐車場には朝の4時半に到着、10時間のドライブにはさすがに萎えた。。。
さて10年ぶりの矢島口である。
比較的なだらかで登りやすいルートながら小雪がちらついたり雷鳴がとどろくなどしていたが、天気は回復傾向とプラスに考え7時半に出発した。
天気は相変わらずイマイチで山頂方面は雲でしっかりと覆い隠されており、雲の中は暴風が予測される。
そういえば同じルートを12年前のGWに暴風悪天で途中敗退したことをふと思い出した。
今と違って昔は1%の可能性があれば、悪天予報もポジティブに捉えて山に入っていたことを思い出す。
それが今や少しでも雨予報であれば山を積極的に避けている自分がいる。。。
当時がリスク軽視というか、今が体たらくでやる気と気持ちがなさ過ぎるというか...。
来シーズンは計画的にプレや装備を充実させステップアップした山行をしたいと思う。
(具体的には軽量幕営道具をそろえて宿泊をいれた活動を増やしたいと思っている。)
避難小屋から先、目印のポールが無くなった先で吹雪+ガスゾーンへと突入した。
七高山山頂直下はわりかし急登であり、撤退を視野に入れる必要がでてきた。
12年前と今回の違いは何と言ってもGPSの有無の違いある。
時間にかなり余裕があり地形リスクの小さいエリアということもあって、今回、GPSはあくまでお守りなので決して望ましい使用方法ではないが、
あえて敗退を決断せずGPSで現在位置を確認しつつ一歩一歩頂上を目指し進むことにした。
厳しいコンディションながら最後の岩場で板をデポして七高山に登頂した。
この天候にもかかわらず山頂には3名ほどのスキーヤーが滑走の準備をしていた。
自身はすぐに板のデポ地に戻ったものの、自分が板を置いた位置は山頂からやや標高を下げた位置であったが、
吹雪の中だと標高差の間隔を全くつかめず、吹雪中での板のデポ地を一瞬見失いかける場面を作ってしまった。
吹雪の中、荷物を置いてのピークハントはかなり危険で厳禁であることを思い知らされ猛省した。
滑降も途中まではホワイトアウトで、自分の位置を見失いかねない危険で何にも楽しくないものとなった。
視界が見えた斜面も硬いバーンでGWのザラメには程遠く、ヘトヘトな下山となった。
一部熟練者は悪天候でも山に入るが、そういった経験が不足している今の自分は、そういった中での活動を自粛すべきだろうという結論に現時点で落ち着いた。
<5月4日 中島台~千蛇谷(途中敗退)>
2日目は今ではすっかり有名になった、中島台から千蛇谷を経由して新山へあがるルート、
自分も一番お気に入りの鳥海山ルートである。
さてシートラで進むも一向に雪が出てこない、結局スキーが使えたのは出発から約1時間が歩いた先となった。
樹林帯を抜けかけるころにやっと本峰をとらえることができるようになる。
本当にあの遥か先の山頂にたどり着けるのだろうか?と考えてしまう。
それにしても今日の鳥海山の雲の渦巻きはすごいぞ。。。
樹林帯抜けたとたん強風の洗礼を受けることとなった。。。
悲しいほどの向かい風で何度も転倒しそうになり、シール登高のペースはいつもの1/2になってしまった。
しんどかったシートラ藪漕ぎが少しでも報われるべく、一人黙々進むも、山頂付近がガスに覆われてしまった。
加えて何と左足のヒールリフターが壊れてしまった。。。
標高1500m、ここからが本コースの見所ながら、登頂をここで諦めることにした。
雪が少なく滑降を心配したが板を数回脱いだだけで、シール歩行を開始した場所まで下ることができた。
あとはしんどいシートラで1時間のお散歩である。
当然しんどかったがブナの新緑が見事で心癒されるものがあり、山をやっていて良かったなあと実感することができた。
鳥海山2日目だが一度も納得のいく山行ができていないので、明日はブルーラインから山頂を目指す計画とし、
温泉や買い出しを早々に済ませブルーラインの登山口に車を走らせた。
<5月3日 大平P~新山>
この日は朝から急登でおまけにヒールリフターが壊れているのでスタート早々何とも登高がしんどくスローペースで進んでいくこととなった。
見渡すとかなりの数のスキーヤー、ボーダーが目に入り、GWの鳥海山を実感することができた。
悲しいかな、ヒールリフター故障のせいか疲労かわからないが、この日はおばちゃんにも抜かれるほどのスローペースで精いっぱいであった。。。
2時間程歩き続けてやっと新山の姿をとらえることができた。
御浜小屋で小休止、ここで出張先でGetしたコーラでのどを癒した。
すこし先を進むと新山と千蛇谷目の前にすることができ、テンションも一気に高まった。
風も昨日とは雲泥の差のほぼ無風、ある意味不思議な感覚であった。
七五三掛から千蛇谷に降り立つ、今日はアイゼンを忘れてスノーシューなので歩きにくかった。
そして心から楽しみにしていた千蛇谷の風景がその姿を現した、大満足の光景である。
広大なU字谷なので、頂上に近づけそうで近づかない。
このタイミングでヒールリフターが正常に使えないのが少し痛かった。
前回は鳥海神社が見えたところで板をデポしてしまうが、今日はそこからシートラにチェンジして山頂直下に板を運んだ。
いつも以上に時間がかかったが念願の山頂を踏むことができた。
快晴無風の今日は七高山方面からの登山者も多く、山頂付近はゲレンデの如くな大賑わいであった。
さあ、すこし休憩してスノボいきましょう!
雪質は残念ながらストップスノーで滑走に難儀したがこの天気にこの景色、山ボード様様である。
何度か登り返しを繰り返しいいよいよ新山ともお別れである。
それにしても山全体がゲレンデの如く最高の斜面が続く。
最後はルートをミスって150m程登り返す羽目になったが、無事ゴール。
GWらしい鳥海山山ボードを満足することができ、今日は完全燃焼であった!
<今回のルート>