天気 :快晴
メンバー:ひとり
行程 :中島台5:20→新山13:30→中島台16:40
遠征2日目、メインの鳥海山、天気に景色に最高でしたが、それ以上に「しんどかった」という感想な活動でした。。。
<山行記録>
前日新潟から300kmの運転を経て、深夜象潟町の道の駅で仮眠し早朝中島台に到着すると秋田・山形・庄内・宮城といった東北ナンバーの車が多数停まっていた。
自分も急いで準備して5時20分、ビジターセンターを出発した。
スタート地点に雪は無くあがりこ大王先の台地に登る手前までシートラせざるを得なかった。
GWならまだしも4月前半でここまで雪が無いのは正直寂しい...。
しかしスノボーをやっていると温暖化の深刻具合というものが本当によくわかる。
さて、雪が出てきてスキーモードに切り替えようとしたところ、なんと右足側のヒールリフターが故障していた。。。
ここから先、超絶長いシールハイクが続くのでこの先どうなるのか...、ここで一抹の不安がよぎった。
小沢を登りあがるとブナ林に出くわし、ここから延々とシール歩行となる。
ブナの大木に囲まれた緩斜面はとても素敵な空間だが、この樹林帯を抜けた先に見える景色が圧巻なのが中島台ルートである。
片道10km、標高差1000m以上とハードな道のりとなるが、この地形と景色に勝る魅力的なルートは日本探しても中々無いと言えるだろう。
徐々に標高が上がって少しずつ疎林になってきた辺りでようやく新山が目に入るが、ここから見える新山ははるか先、
本当にあそこまでたどり着けるのだろうかといった気持ちにさせられる...。
疎林地帯からは中央の沢沿いに進むのが一般的であるが、今回は向かって左の台地に登りあげるように徐々に標高をあげつつ千蛇谷にアプローチするルートを選択した。
ここから先、延々と絶景が続く訳で、とにかくひたすら写真を取りまくってしまった。
素晴らしい絶景は続くがこの辺りで急激に体力的なバテが出始めてしまい、ペースが一気にダウンしてしまった。。。
重いスプリットボードに体力を絞られたのは間違いなさそうだが、故障したヒールリフターが原因なのか、
自身のままならないシール歩行が原因なのか、それとも単なる体力不足が原因なのか、まだまだ自身のスプリットボードに課題はつきない。
すばらしい絶景が続くがそうなるとどうしても似かよった構図の写真が多くなってしまう。
終日安定した青空が約束されてなおかつ弱風、今日は鳥海山登頂を目指すのにこの上ない最高のコンディションといえよう。
ペースは遅いが時間はたっぷりある。
この機を逃さず何としても登頂を成功したい、「焦るな」と自分に言い聞かせながらひたすら前を目指し歩き続けた。
最後の少し急なスロープを登り上げてようやく千蛇谷に立った。
体力は正直売り切れ寸前、ここから先はシール歩行に快適な斜度の斜面が山頂直下迄続くが、自身はすっかりバテモード。快適とは真逆な試練のシール歩行であった。
ペースが全く上がらないので、休み休み一歩一歩進む状態で、まさにカメさんの如しであった。
後続パーティーにガンガン抜かれつつもようやく鳥海神社に到着、ここに板をデポしても良かったが、ここまできたら山頂まで何としても板を担いで登りたく、
最後はシートラで一気に斜面を登りあげて、頂に立った。
新山山頂、時刻は午後1時半、8時間の戦いの末の登頂となった。
YAMAPやヤマレコをみると結構年配な方で活動時間6~7時間な記録が多かったが、自分はとてもそんな短時間で登れず、
正直ここまで時間がかかるとは想定していなかった...。
新山山頂のすぐ隣のミニピークに立つと、そこから千蛇谷を一望することができる。
ここまであきらめず頑張ってよかったと思わせてくれる圧倒的絶景を写真に収めることができた。
そしてようやくお楽しみのスノボータイムである!
もうすこし山頂でゆっくりしたかったが、大分遅くなってしまったので早々に出発することにした。
山頂から鳥海神社に慎重に滑り降り、そこから隣の雪渓に移って千蛇谷へドロップ、山をやっていないと体験できない山岳滑降と言えよう。
千蛇谷では少しずつ標高を落としながらスノボーらしく左右に大きなターンを刻むように滑り降りた。
千蛇谷から下の台地の滑降も最高であった。天気、景色、雪質に恵まれた中、あっという間に下迄滑り降りてしまった。
その後ブナ林の平坦地はストックボードで頑張り、あがりこ手前まで滑ることができた。
最後はシートラで下山し中島台に到着したとき時刻は午後4時半、11時間近いスノボー活動となった。
総括すれば活動内容自体には大いに満足!
虎視眈々と狙っていた4月の鳥海山中島台遠征であったが、その決断・実行がようやく実った形となった!
おかげでしばらくの間、鳥海山にとにかく登りたいといった欲求不満は解消されそうである。
(写真:帰路、象潟町から撮影した鳥海山、また思い出が1つ増えた。)