天気 :曇り
メンバー:ひとり
行程 :滑川大橋P6:50→大滝下7:30→(大滝高巻き)→潜滝手前登山道12:00→(下山)→滑川大橋P14:00
吾妻の名溪”前川大滝沢”を初遡行、曇天には泣かされつつも、素晴らしすぎる名渓でした!
<山行記録>
今回の南東北登山遠征はわずか3日間、あっという間に最終日が来てしまったが、今回は最終日に目玉山行ともいえる「前川大滝沢 沢登り」を持ってきた。
大人気の沢なので数パーティーの先行者を予想していたが、実際到着してみると、車は一台も止まっていなかった。
駐車スペースから沢へのアプローチはわずか5分、沢床は普通にお目にかかれない赤茶色な一枚岩の滑床、いやおうなしに期待が高まる。
今回の足回りはアクアステルス一択、実際遡行してみても、ラバーとの相性がバッチリな沢であった。
入渓してからすこし進むと、早速3段15メートルの滝が現れる。
たしか下段はバンドトラバースがあって、残置された針金に頼って突破し、上段は普通に歩いてクリアしたと思う。
(諸々忙しく、活動日から大幅に遅れての記録作成で、あいまいな記憶に頼って記録をまとめておりまして、すみません...。)
序盤から主役級の地形が延々と続いた。
評判通り、どこもかしこも見どころ一杯な癒し系の渓相、シャッタを押す手が中々止まらなかった’。
もし晴れていれば本当に最高なのだが..........。
一方この日は寒く、気温は15℃程度、泳ぐことを躊躇してしまうコンディションであった(9月下旬)。
いつか夏の暑い日に再訪し、ありとあらゆる釜に飛び込みまくりたい次第である。
(炭酸系の温泉を思わせるような水と岩なので、夏はやはりアブが多いのだろうか、少し気になるところだ.....。)
快適な沢歩きをこなしてつかの間、写真でよく目にする落差120m、巨大な滑川大滝が現れた。
独特な造形とスダレ状の水流で構成された見事な滝である。
セルフィーで記念撮影を行ったが、滝の大きさがイマイチ伝わらない写真となってしまった...。
とにかく縦に横にビッグな滝で、滝行遊びや下部でのプチボルダリング等、滝下でもう少し遊んでいけばよかった。
大滝は勿論高巻きを選択した。
巻きのルートであるが、滝の左側に付けられた明瞭な巻き道を使うか、一旦後ろに戻って並行する登山道に登り上げ大滝を越えてから沢に下降するかの2択となるが、
今回は持参した遡行図に従い、後者の巻きを選択した。
(前者は観察した限り安全そうに見えたが、ネットの情報だと万が一滑ったら助からない巻き道でもあるようで、
今回は単独遡行の為、時間と手間を有するが、安全確実、石橋を叩く選択をとった。)
後者の巻きルートであるが、最初の登山道へと登り上がるルートは、踏み跡というか登山道レベルの整った道が形成されていて、拍子抜けしてしまった。
ところが登山道に登り上がってから、沢へ下降するルートの選択に手を焼いた.......。
遡行図に記載されている「赤いシュリンゲ」はすっかり色褪せており、その近くに明瞭な踏み跡が見当たらなかった.....。
「赤いシュリンゲ」の下の斜面は急な崖になっており、危険でとても安全に下降できる代物ではなく、もし無理に下降して滑落、或いは身動きとれなくなってしまえば地獄である。
「赤いシュリンゲ」からは幸い上流側に向かってトラバース気味に徐々に下降でき、途中薄い踏み跡も現れて、結局ドンピシャで大滝の真上に降り立つことができた。
この巻きが今回の遡行で最大の核心となった。
沢床に復帰して遡行を続けてると、後ろから遡行者がやってきた。
(曇天とは言え、流石に貸し切りとはいかなかった....。)
少し談笑しつつ、この先抜きつ抜かれつと言った感じとなった。
大滝から先も、ナメ状の沢床は続き、随所に特徴的な滝が現れた。
写真の幅広なスダレ状滝は左岸側から灌木を利用して突破した。
12mヒョングリ滝は(たしか)左から登りあがって中央をアクアステルスに頼ってスタスタ登り上がった記憶である。
やがて中央に釜を持ち両岸が切り立った小さな滝に到達した。
ここは観察する限り泳ぐしかなさそうで、ザックを下ろして遡行図を確認してみると「ちょい泳ぎの釜」と紹介されていた。
大分寒いが、泳いで突破するしかなさそうで、意を決して釜に飛び込んだ。
泳ぐ距離はわずか5m程、カレントも無く、簡単に泳いで突破できたが、水は冷たかった.......。
さらに進むと頭上に壊れたつり橋が現れた。鉱山だった頃の面影が随所に残る沢である。
帰宅して調べてみたところこの辺りでは「褐鉄鉱」という鉱物を採取していたようである。
また周辺のいたるところで硫黄の匂いや湯葉のようなものが散見された。
遡行図にも書いてあるとおり、つり橋から上流は沢の渓相が一変し、残念ながら単調な巨大ゴーロー沢へと変わってしまい、完全に消化試合となった。
登山道に合流するまでに1時間近くを要し、この区間で大分体力も絞られてしまった。
途中、桶木沢に出合うのだが、桶木沢を詰め上がって登山道に上がり遡行を終えるのがどうやら正解のようであった。
下山は概ね下り基調の道となり、特に困難は無かった。
最後に道が左右に分岐するが、道が整った右方向に進んでしまうと滑川温泉の有料つり橋に着いてしまうので、
少し薮っぽい左方向に進み、最後に沢を渡ってガードレールを乗り越えて駐車場に戻って活動終了となった。
下山後はすぐ近くの滑川温泉で極上の硫黄泉を堪能し、福島市内で食事とコインランドリーを済ませ、長時間のドライブを経て帰京した。
さて、今回の計3日間の遠征であるが、全日山遊びに集中できた点は満足ながら、スッキリしない天気だった部分は正直不完全燃焼であった。
山遊びは季節問わず天気が重要だとずっと感じており、この点についてはずっと貪欲にこだわり続けていくと思う。
前川大滝沢については、次回、快晴の青空の下での再訪を誓いたいところだ!