天気 :曇り時々晴れ
メンバー:ひとり
行程 :留浦バス停8:10→雲取山12:20→三峰神社16:20
都内の山、雲取山に日帰りハイクで登ってきた記録です。
<山行記録>
2024年もあっという間に2月末、厳冬期も終わりを迎えつつある中今年も満足に雪山に足を運ぶことができずに終わってしまった。
雪山の山行回数が減った原因は、仕事の忙しさ、昔と比べて高速/ガソリン代の高騰、そして何よりも”寡雪”でモチベーションが上がらなかったといったところだろう。
そんな中、今回は雪が積もった雲取山に足を運んだ記録である。
始発で自宅を出発、奥多摩で鴨沢に行こうとバスに乗り込んだが手前の留浦(とずら)で折り返してしまうことにギリギリ気づいて慌てて下車、
気づかなかったらこの時点でよもや敗退であった。
しかしながら20人弱いたバスの乗客は私を含めて全員オトコ、男子校というかどぶろっくの歌の如しである。
登山者の男女比率が男性多めなのは理解するも、自分は普段圧倒的に男が多い仕事場で働いていて、政治家や企業の管理職、エンジニアは見渡せば男ばかり、
色々な価値観をぶっ壊して仕事や山歩き等色々男女半々くらいになればいいなあと何となく思う。
因みにバス停から登山口のある小袖乗越までは約30分ほどで到着できた。
小袖乗越から歩きやすい登山道を進んでいくと七ツ石小屋分岐を過ぎたところで雪が出てきた。
時々青かった空もブナ坂を越えてからはに曇天となった。晴れていたら良く見えるはずの富士山もこの日は厚い雲に包まれて方向すらつかめなかった。
ブナ坂から雲取山山頂まで1時間20分、今日はこの区間で随分と時間がかかってしまった。
さて、この日は奥多摩湖畔から雲取山往復では少し物足りないので、初めて三峰方面に足を運んでみることにした。
営業小屋があって都会の山なので概ね問題ないだろうとこの時考えていたのだが、
実際これは慎重さを欠く反省すべき判断であった。
山頂~雲取山荘の区間は厳冬期になると雪が登山者に繰り返し踏み固められてエグいアイス面が形成される為、ケガしないよう気を引き締めた。
しかしこの日雪面はザクザクで全く問題なく突破することができた。
ところが厄介だったのが雲取山荘から先で、雪の量が一段と増えてトレースは一気に薄くなっていた。
この区間は完全にトレースバッチリと鷹をくくっていたので正直焦りが出てきた。
人のトレースに頼るという判断/計画が如何にまずいことか、反省も後の祭りである。
大ダワ~芋ノ木ドッケ~白岩山の区間は斜面トラバースやアップダウンがえげつなく、この日完全にノートレースだったら
ラッセルやルーファイに時間を要してナイターになっていたことであろう。
三峰神社から秩父駅への終バスは16時半だが、雲取山頂に着いた時点でバス間に合うかなあ程度にしか考えてなかったこと自体虫が良すぎた。
この時点で目の前の目標は「終バスに間に合う」から「安全確実に下山する」に切り替わっていた。
前白石山を越えて標高は大分下がってきたものの北面の所以か相変わらず雪は深いままで、なおかつ尾根筋の道は所々細く、とにかく滑落しないよう慎重な通過を努めた。
途中ヘリコプターの爆音が響き渡り、単なる輸送にしては時間がかかりすぎているので、一体何事かとヘリを観察していたところ、
支尾根の微妙な位置でホバリングしていたので登山者の捜索・救助であった可能性が高い...。
雲取~三峰間は実際歩いてみて積雪期に滑落事故が起こっても全くおかしくない道であった。
お清平というコルに着いてようやく核心を越えたことに安堵しホッとできた。
しかしながらゴールの三峰神社までは距離にしてまだ約4km、一方で終バスまで残された時間は残り1時間強、霧藻ヶ峰への登り返しも残っている。
終バスを逃しても三峰神社から1時間程度のハイクで大滝村の麓には降りれるができればバスに乗りたい。
山に来てまで時間に追われるのは正直切ないが、残りの行程を超絶早歩きでこなして何とか終バスに乗り込むことができた。
秩父で日帰り入浴しようと思っていたが、すこしでも早く帰宅したい気持ちが勝ってお酒とアテをテイクアウトして、
本日の密かなお楽しみであった特急ラビューに乗り込んだ。
今回は相当奮発して1800円でご当地ビール180ml×4、加えて玉こんにゃく大盛と購入して意気揚々だったが
秩父~東京は距離にして約100km、乗車時間はたった90分と短く、時間に追われながら飲み切る羽目となって、
テイクアウトの量はほどほどにすべきと随分贅沢な後悔の念にかられつつ帰京した。
今回は反省要素の残る山行となったが振り返れば中々のハードルートの踏破であって、充実の山行となった。