天気 :晴れ
メンバー:ひとり
行程 :八方第5P2:40→(MTB)→猿倉4:10→白馬鑓温泉7:00→白馬鑓温泉10:20→杓子岳11:10→白馬山荘12:20→白馬岳12:50→(大雪渓)→猿倉16:20→(MTB)→八方第5P16:50
9月の三連休後半、台風が抜けた後、文句なしの晴れ予報、それならと白馬まで遠征し一般登山道で白馬三山を歩いてきました。
沢登りやクライミングも楽しいけど普通の縦走も結構好きだったりします。
最近の8月、9月であるが本当に残念な天気がルーティン化してる。
今週末も前半に台風が直撃、沢登り遠征が中止となってしまった。
しかし台風通過が思った以上に早まって、2日目夕方、北アが雲一つない青空となった情報をキャッチした。
そうなれば翌日はスカッとした快晴が期待できる!
思ったら実行あるのみ、前夜東京を出発、目指すは自宅から車で5時間、白馬岳である。
ところで白馬三山の登山起点は一般に猿倉である。
しかし疲れすぎていた自分、ぼーっとしていて、大分手前の八方の駐車場に到着するやいなや仮眠モードに突入しついうっかりルービーを呑んでしまった。。。
500mlを美味しく呑み終えたあとにミスに気づいたがもはや後の祭り、今の日本で飲酒運転はタブーすぎるから決行の勇気は無い。
幸い車にMTBを積んでいた、ならば、ということで海抜750mの八方から1250mの猿倉まで標高差500mのヒルクライムが追加となった。。。。
猿倉からは鑓温泉方面の登山道に入りまずは小日向のコルを目指す。
ここの登山道は高速1000円時代の山ボード以来か、かなり久しぶりだなあと過去を思い出しつつ黙々と標高を稼いでいった。
時折後ろを振り返ると後立山の豪快なシルエットが見えるので、このときは暗い中でもテンション高めであった。
小日向のコル手前で日の出を迎えたが、鑓温泉方面に進もうとした矢先、見事に真っ赤なモルゲンロートが対座した。
またとない貴重な写真タイム!!ここぞとばかりに無我夢中でひたすら写真を撮りまくった!
登山道は小日向のコルから槍温泉までが微妙で長いトラバースとアップダウンがひたすらと続く。
日の出の次は雲海がこれまた見事であった。
長いアップダウントラバースをこなして急騰を登った先が鑓温泉である。
ただでさえ急騰だが、ここから稜線迄はよりハードな急登となる。
鑓温泉のテントサイト。
そういえば小屋閉めから雪が降る10月中旬~下旬を狙って何度かキャンプに来た過去を思い出した。
温泉は強い酸性のかけ流し、足湯をしていると足がヒリヒリしてくる。
えげつないほどのパワフルな温泉で、私の大のお気に入り温泉であることは言うまでもない。
急登を登った先、途中カール上の台地(大出原)が現れ、目指す稜線を視界にとらえることができた。
ところどころに咲いているチングルマの綿毛を見ると夏の大お花畑が想像できる、次は夏に再訪決定だろう。
それにしてもここまで山の天気に恵まれる日は1年を通じて中々ない。
今日は登山の間ずっと素直に山に感謝と思える嬉しい気持ちであった。
この時は正面に構える豪快な稜線に立ちたい気持ちでいっぱいであった記憶である。
時々登ってきた稜線を振り返り斜面を観察、山ボードの下見である。
夏山は山ボードの滑降ルートの下見を兼ねてなんぼである。
GW明けの鑓温泉山ボードだと(ルンゼ滑降しない場合は)一般的にこの斜面の滑降となるが、標高差が案外大きくその日の為に体力作りがなんといってもマストである。
鑓ヶ岳山頂に近づくにつれ、目指す白馬三山をしっかりと正面に捉えることができるようになる。
あわせて後立山エリア、剱・立山エリアの秀峰までも一望でき、マジ最高であった。
白馬鑓ヶ岳山頂!最高過ぎる天気に景色、もちろん記念撮影は欠かせない!
ちなみに、猿倉からここまで約6時間、長い道のりであった。
中々訪れる機会のない山頂、山頂でじっくり休憩しつつ山々の鑑賞を心行くまで楽しんだ。
次は杓子岳を目指す。
白馬岳方面に向かう場合、鑓ヶ岳から一気に標高を落とす形となりちょっと勿体ない気持ちになる。
そして杓子岳は登り返しになるが、この機会にしっかりピークを踏むことにした。
最後に白馬三山メインの白馬岳である。
白馬岳からの景色も中々すごいが、すこし考えてみると白馬鑓ヶ岳からの景色のほうが自分は好きかもしれない。
山頂に立って冬の人気アルパインルートである白馬岳主稜を俯瞰するが、雪壁とはいえ改めて中々急な斜度の登攀になるんだなあと感じた。
自身は冬季アルパインクライミング・アイスクライミングを一度もやったことが無く、山岳会にも現在所属していない身であるが、
はたして人生一度はチャレンジしてみるべきなのだろうか。。。
(せめてメジャーな白馬岳主稜と鹿島鑓東尾根くらいは山ヤとして一度は挑戦したいと昔から思っている。)
ついでに山スキーでおなじみ2号雪渓もチェック、こちらも改めてすごい斜度で私には厳しいかもしれないと思った。
山頂から戻って小屋で1時間以上マッタリしつつ、大雪渓ルートで下山にとりかかった。
今日半日、ずっと私の横にそびえ立っていた杓子岳と白馬鑓ヶ岳、ここでお別れになると思うとすこし寂しくも感じるものだ。
大雪渓はこの時期ほとんど雪もなく見どころも多くはない。
最後の方は消化試合的にひたすら下山処理となった。
猿倉でMTBを回収、快適なダウンヒルを楽しんで八方Pに到着したが、到着したとき時間は夕方4時半を過ぎており、
結局今回はトータル14時間の日帰りにしてはかなりのロングな豪快山行となった。
内容も文句なしの大満足といえる完全燃焼山行であった。