天気 :24日 曇り、25日 曇り
メンバー:ひとり
行程 :24日 丹波10:30→(長い車道歩き)→大黒茂谷出合13:00→1350mBP15:10
20日 1350mBP7:30→登山道10:50→(大菩薩嶺)→上日川峠12:50
当初友人と大菩薩の小室川谷を泊まりで遡行する予定でしたが、友人がプライベートで負傷してしまい、代わりにソロで易しめな大黒茂谷を遡行してきました。
<山行記録>
大黒茂谷は大菩薩泉水谷の1つの支流であり、沢登りの遡行対象として以前から登られている沢である。
遡行グレードは1級、難しい登攀も無い為、釣師が先行している可能性がある。
以前、奥多摩や奥秩父等の都会に近い易しい沢では時折釣師トラブルに遭遇する話を小耳に挟んでいた。
人間との無駄なトラブルは避けたい。その為、今回は午後からの入渓を選択した。
因みに今回は丹波山村役場までバスでアプローチし、10kmの無駄な車道歩きで時間調整する作戦とした。
計画したときから何となく分かってはいたが、丹波から入渓点まで距離は10km強、2時間以上の車道歩きは結構堪えるものがあった。
登攀具一式と幕営道具の入ったザックは相当重く、本格的な軽量化は引き続き自身の課題である。
大黒茂谷の入渓は容易で踏み跡を進めば沢はすぐで、スタートから小さなゴーロー滝が連発する急な登りが続いた。
登攀ではないがザックが想定外に重く、転んでけがをしないよう体のバランスを保つのに結構気を使うこととなった。
今シーズン初めての沢であり、些細なケガが沢では致命的になる。
途中に堰堤があり、ネットの記録だと巻きが核心となると記述されており、実際観察すると横を強引に突破できなくもなさそうであったが、
安全を優先すると大高巻きが妥当だろうと判断でき、慎重に高まくことにした。
高巻きから沢への復帰も結構急斜面の下降で、安全にロープで懸垂するのがよいかなと思った。
(この堰堤の巻きは一般の釣師には難しいだろうと思った。)
堰堤を越えてしばらく進むと小ゴルジュである。
大木がちょうどよく橋のように倒れており、沢にヌメリも無く突破は難しくはなかった。
とは言え、登攀は重いザックに体が振られ体力を結構消耗するので慎重にこなしていった。
(写真:連瀑帯にある幅広滝である。三脚を持参し記念撮影すればよかったなあと今に思う。)
連瀑帯を過ぎると横に高台が見えてきて少し上がるとテン場に最適な平場を見つけた。
すこし観察すると周辺に過去に造林小屋の存在を思わせるような釜やツボ?の残骸が転がっており、少し早すぎる気もしたがここで1日目終了とした。
テン場は最適ながら、梅雨シーズンということもあり薪がどれもかなり湿っていた。
焚き火の苦戦を覚悟したが、何とか頑張って夕ご飯のタイミングには立派な火床を作ることができた。
夕ご飯は生野菜と生肉のキムチ鍋にジャガイモとたっぷりですっかりお腹いっぱいとなった。
翌朝は5時に起床、昨日残しておいたキムチ鍋のだしでラーメンを作り7時半に出発した。
食材と酒を消費したのでザックが軽くなると思っていたがそんなことは無く、相変わらずザックは重いままであった。
(体力がリアルに落ちてしまったのかもしれない。。。)
1時間程進むと二俣が現れ、(右俣よりも水流が少ないが)セオリー通り左俣を選むことにした。
さらに登ると滝が連発して現れ、ここで小休止をとった。
滝は直登できるのかもしれないが、体力的にしんどく、ケガも避けたい。結局すべての滝を巻き気味にやり過ごす形となった。
ソロで沢を遡行する場合、セミになるなど登攀での大ピンチは本当に洒落にならない為、基本的には常に逃げ腰である。
連瀑帯をやり過ごすと沢は苔に覆われ穏やかになり、ツメの様相となる為斜度も増してきた。
前日はあまり疲れが取れなかったようで、この時点で結構体力的なしんどさを感じていた。
大黒茂谷は沢を忠実に詰めると登山道に上がれると遡行図に書かれていたが、いかんせん重いザックを背負っての奥の二俣の突破がしんどく、
それを越えたとしても結局急なガレ場歩きとなるので、奥の二俣で遡行を打ち切り尾根に登りあがって登山道を目指すことにした。
後でネットの記録を見かえすと自分と同じく多くの方がここから登山道につめあがっているようであった。
登山道に登り上がったら、残りは山頂の大菩薩嶺まで標高差150mの登りである。
ハイキングザックなら大菩薩嶺まで労なく到達できるが登攀道具+幕営道具の入ったザックはずっしり重く、
この日は完全なカメさんペースで山頂を目指すしかなかった。
大菩薩嶺山頂、ここで登山客がどっと増え、そそくさと写真をとって山頂を後にした。
山頂からは大菩薩峠を経由せずバス停のある上日川峠への下山を選択した。
甲斐大和の料理屋で打ち上げたかったので、わざわざ途中の温泉で下車して体を洗って整えたにもかかわらず、
意気揚々で到着すると店はまさかの貸し切り休業...、これには相当打ちひしがれた。。。
結局セブンイレブンで酒を買ってローカル中央線のボックス席で打ち上げつつ活動終了とした。