天気 :晴
メンバー:ひとり
行程 :大自然館跡7:00→浅草岳11:10→(ムジナ沢)→浅草山荘14:20→大自然館跡14:50
すっかりお気に入りの浅草岳で今年もスノーボード、ムジナ沢を滑ってきました。
めっちゃストップスノーで大変でしたが楽しい活動でした。
<山行記録>
昨日は巻機山で今年の積雪の多さに驚かされたが、浅草岳も例外ではなかった。
雪壁の高さは近年の倍はあろうか、否応なしに山行への期待が高まる。
朝7時、大自然館を出発、最初は林道のシール歩行から始まるが、雪のせいか例年よりもアップダウンが大きいように感じた。
林道末端から例年通り尾根に取りついたが、トレースは沢伝いに延びていた。
近年えげつない寡雪が続いている中、寡雪の浅草岳しか知らない為、この日も気にすることなく尾根にルートを取ったが、
通常の積雪シーズンでは沢を詰めるルートが正解のようであった。
尾根は細く急なので決して快適とは言えないが、今年は雪が多い為か斜面がならされており、
板を担ぐこと無く終始シール歩行で稜線まで登り上げることができた。
(写真:稜線上で後ろを振り返った時に圧倒的存在感を放つ名峰、守門岳。)
昨日に続いて終日青空ながら、この日は昨日と違ってとにかく風が強かった。
風は徐々に収まってくるだろうと楽観視していたのだが、結局最後まで収まることは無かった。
何度も後ろを振り返っては、守門岳の雄姿をシャッタに収めてしまう。
守門岳には昨年秋に登頂しているが、また積雪シーズンに再訪したい。
(写真:浅草岳の象徴、嘉平与ノボッチ。)
嘉平与ノボッチに登ってようやく前岳が捉えられ、前岳に登ってようやく浅草岳が捉えられるといった形となる。
嘉平与ノボッチへの登りは最後が少しでこぼこしていて、毎回シール歩行に難儀していたが、
今年は雪が多いためかでこぼこがすっかり消えており容易にシール歩行で登頂できた。
(写真:前岳から後ろを振り返って目に留まる嘉平与ノボッチの豪快な巨大雪庇。)
見ての通りトレースは雪庇上に延びており、自身も実際にこのときシール歩行で雪庇の上を歩いていることを認識していた.........。
一方、雪庇の逆側は急斜面、ここをシール歩行でトラバースする場合は滑落の危険を孕む。
では、アイゼンを履いて肩斜面のラッセルトラバースが選択なのだろうか。
必ずしもそうとも言い切れないだろう。
山岳活動において、経験と技術と判断力の振り返りとアップデートに終わりはない。
今日はムジナ沢を滑るプランの為、滑走道具一式を前岳の風に飛ばされなさそうな窪みにデポし、空身で山頂を目指した。
浅草岳山頂は前岳以上にえげつない暴風が吹き荒れており、記念撮影もままならず、標識の写真撮ってすぐに引き返した。
さあいよいよスノーボードで滑降である。
前岳から少し稜線を滑って、計画通りここ数日は誰のトレースも刻まれていないムジナ沢に飛び込んだ。
最高のロケーション、しかしながらそれ以上にえげつないストップスノーで下手に滑ると止まってしまう有様であった。
かすかにスキーかボードのトレースが残っており、このトレースが新雪よりは若干滑る為、トレースを頼りにストックを駆使しつつ滑降を続けていった。
途中にある滝の手前で記念撮影、ちょうど守門岳と対峙する格好となり、良い記念撮影スポットであった。
滝は割れていなかったが、斜面というか壁に近く慎重に通過した。
今年は雪が多いので簡単に突破できたが、雪の少ないシーズンの場合、滝の突破には手を焼く可能性があろう。
山荘のおじいさんが丁度マシンで除雪作業中で、急に敷地に侵入する格好で目の前に飛び出してしまったので怒られるかと思ったが、
全く私に気を留めることなく終始淡々と除雪作業を続けていた。
その後車道を30分ほど歩いて大自然館に戻り活動終了となった。
ムジナ沢の滑走は正直不完全燃焼であったが、無事に計画を遂行できたので総合的には満足できる活動となった。
駐車スペースで荷物の整理をした後、道の駅、入浴施設、ラーメン屋、コインランドリーと巡って帰京した。