天気 :晴
メンバー:ひとり
行程 :旧赤面山スキー場跡7:00→赤面山9:10→三本槍岳11:00→赤面山12:30→旧赤面山スキー場跡13:30
南東北遠征2日目、1日目は会津駒ヶ岳でスノーボードを楽しみましたが、2日目は那須に移動して三本槍岳に登ってきました。
<山行記録>
南東北遠征2日目、当初は甲子旭岳という端正なピークへの登頂を狙っていた。
YAMAPの記録を見ると駐車場が除雪帯になって入れず、甲子温泉という温泉宿に許可を経て駐車させてもらうとの記載があったが、
いざその宿に行ってみると「甲子旭岳は登山禁止」とそっけなく言われ、聞いてもいないのに「村役場に聞いてくれ」「途中の道路に一切駐車するな」と言い放たれた。
この山への登頂と温泉の利用は生きている限り二度とないだろう.......。
さて、この日は運よく風の弱い快晴予報の1日であり、絶対無駄にはできない。
少し調べてすぐに登山を開始できそうな、赤面山経由の三本槍岳登山に計画を変更することにした。
初めてのルートであるがスタート地点には無数のトレースがついており、アイゼンのみで大丈夫そうな気もしたが、一応スノーシューを持参することにした。
しかしゲレンデ跡に入るとトレースは薄くなり、ツボ足だと潜る雪だったので早々にスノーシューに変更した。
この日は下界が20℃予想の春日和でとにかく暑く、早々にウェアを脱いで日焼け止めをタップリ顔に塗りなおした。
ゲレンデはこの時間概ねモナカだったが普通にボードで滑れそうで、スノボーを持参したほうが良かったかもとこの時少し思っていた。
(しかし赤面山から先は、アップダウン+岩稜+シュカブラでほぼ滑走不可能な地形だったので、実際持ってこなくて正解だった...。)
赤面山には2時間程で到着でき、この時間山頂は思った以上に強風が吹いていた...。
那須の強風といえば身体ごと吹き飛ばされる猛烈なイメージがあるが、この時間でこのレベルの強風なら三本槍岳には十分登頂できるだろうと判断し、先に進むことにした。
(写真:スノーシューを脱いで50m程下降したところで正面に立ちはだかるスダレ山と清水平を望む。)
取りつきの斜面は微妙に傾斜がありそうでどのあたりを登っていくのが正解なのか悩んだが、
いざ近づいて観察してみたところ、傾斜的にどこからでも登れそうなことが分かった。
しかしこの区間、傾斜は大したことが無かったが、シャクナゲ+ハイマツの踏み抜きに大分苦しめられた......。
あまり植生にインパクトを与えないようにと思いつつ、必死に踏み抜きにくそうな地面を探して何とか突破した...。
清水平に登り上げると茶臼岳方面からのトレースと合流し、ようやく踏み抜き地獄から解放されて少しホッとした。
雪付きは少なく、日々の強風の凄まじさを物語っているような地形であった。
そういえば以前マウントジーンズから三本槍岳へ山ボードで挑戦しており、その時は清水平で強風ホワイトアウトにつかまって敗退している。
その時と比べてこの日は全く別世界のようなコンディションであった。
午前11時、三本槍岳の頂(といってもやや台地状だが.....)に立つことができた。
昨日はやや高曇りだったが、この日は快晴で、360度の景色を思うままに堪能できた。
端正な茶臼岳は勿論格好良いが、何といってもここから望める流石山~大倉山の稜線が秀逸である。
その稜線は過去に一度歩いているがその時は残念ながら半分ガスっていたので、いつか梅雨の晴れ間の1日にニッコウキスゲを狙って再訪したいと思っている。
この日は最高の雪山日和にもかかわらず、三本槍岳に登る登山者は何故かまばらで、嬉しくも静かな登山を楽むことができた。
ビッグマウンテンを狙えるコンディションだったので、多くの登山者はもう少しボリュームのある山に足を運んでいたのだろうか....。
そんな中、あえてコンパクトな三本槍岳と言った選択が功を奏したのかもしれない。
(写真:登ってきた三本槍岳方面を振り返る。この辺り、足を止めては写真を撮りまくっていた。)
赤面山に戻ると登山者の賑わい声が聞こえてきて、朝は無かった立派なトレースが出来上がっていた。
(写真:赤面山の斜面から望む茶臼岳と朝日岳。今回の山行のベストショットである。)
赤面山からはツボ足で歩い、トレースのおかげで駐車スペースまで1時間程で下山できた。
活動自体は勿論大満足で、一人で登ったのが勿体ないほどであった。
さて那須と言えばお楽しみは那須湯本の硫黄泉だが、この日は1時間程のドライブを経ての塩原温泉を楽しんだ。
塩原温泉は以前奥深い夜道を運転して訪れたものの、ボイラー故障で入浴できなかったことがあり、
その時ご主人が申し訳なさそうに対応してくださり、是非再訪したいと思っていた。
電話してみると「今日は大丈夫、夜までやってるからぜひ来てください。」とのことで、ようやくその悲願がかなった次第である。
実際の温泉だが、超絶私好みの強烈な匂い濁り湯で大満足!山と温泉に心満たされた1日となった。