天気 :晴れ
メンバー:ひとり
行程 :達沢山登山口7:40→達沢山9:00→カヤノキビラノ頭11:00→大沢山13:00→御坂峠16:00→MTBデポ地16:40→(MTB)→達沢山登山口17:10
前から狙ってた御坂山塊紅葉狩りを実行するも、ロングハイク+キノコ探しと欲張りすぎた結果、
後半時間が押してしまって、何だかヘトヘトな山行になってしまいました..........。
<山行記録>
以前、冬に本社ヶ丸~黒岳へ登山した時、御坂峠の巨大な天然ブナ林に驚かされ、紅葉シーズンに歩く決めてから早1年、その実行が今日となった。
今回は達沢山からカヤノキビラノ頭~大沢山~八丁山とマイナールートを巡って旧御坂峠道で藤野木集落へ下山、
下山口にデポしておいたMTBで達沢山登山口まで戻るといった少し欲張りな周回計画である。
ロングコースなので早い時間に出発したかったが、出発が遅かったり自転車デポに時間を要し、結局すっかり日が昇った朝7時40分スタートになってしまった。
最初は1時間の林道歩きで、その後針葉樹林帯の登りがしばらく続いた。
登山道を登っている途中、ハイキングに来ていたおじいちゃんとすれ違い、挨拶すると、先ほど達沢山の山頂手前でクマとすれ違ったとのことであった。
クマは京戸山のほうに走っていったとのことで、まさに私が今日これから歩こうとしているルートに重なってしまう.........。
できる限りすれ違うことが無いよう、もうひたすら祈るしかないといった感じである。
達沢山にはスタートから2時間程で登頂できた。この山は以前笹子雁ヶ原摺山を歩いたときに登頂しており、登頂は2度目となる。
稜線に登り上がると広葉樹林が増えてきて、それに合わせて所々で紅葉見られるようになってきた。
京戸山の先、立派なアカマツ林があったような記憶が残っていて、あわよくば高級キノコを期待していたが、それは完全な勘違いだったようで実際アカマツは無く、カラマツ+広葉樹林の混生林であった。
(写真:途中で見事な紅葉に出くわした。丁度この日が紅葉のピークだったのだろうか....。ここでは思わず写真を撮りまくった。)
京戸山~カヤノキビラノの区間はちょうど紅葉が最盛期だったようで、ゆっくり2時間、飽きることの無い風光明媚な紅葉景色が堪能できた。
この先カヤノキビラノ頭からマイナールートに入る。道はしっかりしているだろうか...。
不明瞭な登山道を心配していたがまったく杞憂で、登山道は明瞭でとても歩きやすく、摺針峠もマイナーエリアと思いきやそこには立派な看板が立っていた。
近くに枯れ果てたナラタケタワーも見つけたので来年9月くらいにチェックしに来てみようと思った。
ところで今日は特段目標とする山頂がある訳ではない。カメラもセットしやすかったので、ここで記念撮影を行った。
豪快な展望のない本日のルートだが、所々では遠方に聳え立つ南アルプスの秀峰の面々を垣間見ることができた。
山が雪で真っ白に染まる日もいよいよ間近であろう。
達沢山からずっとスローペースな快適マッタリハイクを楽しんでいたが、大沢山で地図を拡げてみると、行程に対して時間が大分押していることに気づかされた............。
(のんびりクリタケ探しなんてしている場合じゃなかった.........。)
計画を盛りすぎたことに後悔するももはや後の祭りであり、しかもこの後にアップダウンがキツいメインディッシュの御坂峠が控えている。
できれば日没前には下山したく、早歩きすることで時間を挽回できそうな目途も経ったので、頑張ってここからペースアップすることにした。
それにしても今日のコースはとても静かで、天然ブナも多く、紅葉もいい感じで、癒しにはうってつけのコースであった。
季節を変えてまた違った風景の中で歩いてみたいと思った。
ようやく清八山から御坂方面に延びる稜線が捉えられるようになってはきたが、まだそこに至るまでには大分距離がありそうで、一向に近づく感じがしなかった.....。
次第に体力勝負の様相になってきたが、前半のスローペースが幸いしてか脚の筋肉はまだまだ余裕、ひたすらに前進を続けた。
午後2時、ようやく御坂コースの稜線に乗り上がることができた。
しかし右を向けばアップダウンの大きい稜線がどっしりと対峙しており、ここから大分先に位置する御坂山や黒岳が果てしなく遠く感じた........。
当初は御坂峠でマッタリする計画だったはずであったが、そんな目的地が今となっては今日最大の体力的核心ポイントへと変わってしまった............。
日も次第に傾き始めてくる中、ひたすらに御坂山を目指し登った。日が当たらない時間なので写真は映えないが、このあたりのブナも中々立派であった。
ペースアップの苦労が功を奏して、日もすっかり傾き始めた午後3時40分、本行程の最終ピークである御坂山に至ることができた。
遅い時間なこともあって山頂(というかこの辺り一帯)に登山者は皆無、静寂であった。
カメラが立てる場所が無かったので木漏れ日シルエットで記念撮影を済ませたが、それにしても山頂周辺の巨大ブナやミズナラは自然好きにはたまらない趣がある。
次回こそは時間に十分余裕をもたせた活動でもって再訪したいと思う。
頑張ってここまで歩き続けたご褒美と言えようか、最後に稜線から立派な富士山を拝むことができた。
この富士山俯瞰ポイントは記憶からすっかり抜けていたのでサプライズであった。
方位の関係上、山梨側から望む午後の富士は陰で真っ黒に映ってしまうが、この日は絶妙な高さで横切る雲が絶妙で、景色に箔を与えてくれた。
旧御坂峠には小さな茶屋がひっそりとたたずんでいるが、見たところもうずいぶんと長い間営業していないのだろう.........。
荷上げや飲料水確保の問題はさておき、この立地ポイントはまさしく自分好みな場所であって、
いつしか自分も山に小屋を所有して山の中で自然に囲まれた生活をしてみたい気持ちになった。
また、今回下山で使った鎌倉時代の歴史まで遡る旧御坂みちの雰囲気も良かった。
地形を上手く利用して標高を稼ぐように作られたジグザグ道で、ところどころに巨木が聳える古の貫禄が感じられる道であった。
御坂峠は昭和初期にトンネルが開通しているが、それまでは生活道として峠を行き交いしていことを想うと、何だか不思議な気持ちになった。
MTBのデポ地についてからはヘッデンを付けて自転車で早々に林道を下った。
車のある達沢山登山口についた頃には辺りはすっかり真っ暗になってしまった。
私のソロ登山の下山後ルーティンといえば、温泉→ラーメンでキマリだが、この日は不思議とモチがあがらず、そのまま帰京し、自宅で風呂→缶ビールでの締めとした。