天気 :晴れ後曇り(ガス)
メンバー:ひとり
行程 :扇沢2:20→(MTB)→大谷原4:00→鹿島槍ヶ岳9:20→爺ヶ岳中峰12:30→扇沢15:20
当初爺ヶ岳のみを計画していましたが赤岩尾根から鹿島槍のシルエットが見えた後に計画変更、おかげで結構ガッツリ登山となってしまいました。
<山行記録>
特別予定のない9月の日曜日に北アで日帰りソロハイクを楽しむアイデアをひらめき、早速実行に移すことにした。
当初の計画は、扇沢に車を停めて大谷原までMTBで移動し、赤岩尾根を登って爺ヶ岳~柏原新道と周回するルートである。
因みに自宅から扇沢までのアプローチは車で5時間、移動コストはガソリン高や高速料金高が重なって往復約1万円5千円、
それに食費代などの雑費が追加される訳で、自分にとっては山も金額もまあまあビッグな遠征である。
深夜2時過ぎに扇沢無料Pに到着、MTBを組み立てて、一路大谷原を目指した。
最初は大町温泉郷まで10km程下ってそこから残り10kmは緩い登り道である。
ヒルクライムの場合は毎回足が売り切れて最後はMTBを押し歩いてしまうが、今回は緩い登りだったこともあってか、最後まで漕ぎとおすことができた。
赤岩尾根は急峻ながら冬季はエスケープにも使える道で、このルートを開拓したのは杣人かマタギだろうが、それにしても見事に山の弱点をついたルートだと思う。
途中で日が登り、景色が見えるようになって、さらに標高を上げていくと稜線が垣間見えてくるようになってきた。
登山道の途中でオコジョを見かけた。写真を撮りまくったが、とにかくすばしっこくて、やっと撮れた1枚が上記写真である(少しピンぼけしちゃってすみません.....)。
さらに標高を上げていくと、やがて樹木の種類が変わり、さらには雲海が見えるようになってきた。
(写真:赤岩尾根上部から俯瞰した雲海、雲の広がり方が豪快であった)
今日の雲海は規模が大きくとても立派で、空模様が変わる前に早く稜線に上がりたく、焦る気持ちになった。
早く稜線にたどり着きたくペースアップしたいところだったが、さすが北アルプス、スタートからの元々標高差が大きく、
登るにつれて体力が容赦なく削られてしまい、結局マイペースでの登高となってしまった。
午前7時半頃、冷池乗越に到着。何だかんだで扇沢からここに至るまで既に5時間近くを要している。
休憩がてら冷池乗越から豪快な鹿島槍ヶ岳を俯瞰する。標高差は多少あるものの、憧れの山の山頂がもう目と鼻の先といった感じである。
今日は時間がたっぷり残っている。それならば...!、ここは爺ヶ岳を優先する計画を急遽変更し一路鹿島槍山頂を目指すことにした。
(写真:冷池乗越でのセルフィー、恥ずかしさにめげずセルフィーしまくりました)
目と鼻のとはいっても山頂までは500m近い標高差を残している。
今日は軽装備であるが、徹夜運転、1時間半のMTB、赤岩尾根の登高をこなしてのアタックとであり流石にここに至るまでの間にスタミナを消費しており、
山頂までの登りは大分堪えるものがあった。
そしてようやく鹿島槍山頂(南峰:標高2889m)に到着した。
南方から北峰へは往復30分の道のりであるが以前登っているので今回はパスすることにした。
山頂では30分以上マッタリ滞在していたが、その間に雲が大分湧き上がってきてしまった...。
豪快だと思っていた雲海であったが。実は低気圧に伴って上昇気流が発生して雲が湧き上がっていた訳で、その雲は稜線を乗り越える寸前で、
後立山連峰が壁になってかろうじて雲を抑え込んでいるといったような絵図になっていた。
(写真:鹿島槍山頂付近から爺ヶ岳を望む、爺ヶ岳がほぼ完全に雲に包まれてしまった...)
冷池山荘の手前当たりでついにガスにつかまってしまい、ここから登山終了まではガスの中の散歩となってしまった...。
冷池山荘では飲み物を購入、小屋周辺は時間的なものもあってか結構閑散としていた。
冷池山荘からは、当初の目的地である爺ヶ岳を目指す形となるが、景色は完全にガスに覆われ、加えて朝から歩き続けた疲労も重なっており、
モチベーションは大分下がってもはや消化試合なハイキングになってしまった。
一応、中峰、南方のピークは踏んだがいつか再訪したいと思う。ちなみに何だかんだで爺ヶ岳は初登頂である。
種池山荘からは柏原新道を経て扇沢に下山となる。
柏原新道は中々の標高差で、随所で石畳的な整備が行き届いていて、その他の場所も相当踏み固められた登山道であった。
そんな訳で(整備くださってとても有難いのですが)硬い地面は疲れた脚には相当しんどく、下山したときは足がすっかり棒になってしまっていた。
下山後はMTBを回収した後、定番の高瀬館~テンホウ巡って帰京するも、遅い時間にもかかわらず相模湖のトンネル渋滞が酷く何と夜10時の時点で渋滞21km...、
双葉SAでちょうどラグビーW杯の中継をやっていたので、ラグビー観戦で時間を調整、結局深夜遅くの帰宅となってしまった...。