天気 :晴れ時々くもり
メンバー:ひとり
行程 :風不死岳登山口4:00→風不死岳6:00→樽前山(西岳)8:10→樽前山(東岳)9:10→風不死岳11:30→風不死岳登山口13:00
行程 :風不死岳登山口4:00→風不死岳6:00→樽前山(西岳)8:10→樽前山(東岳)9:10→風不死岳11:30→風不死岳登山口13:00
北海道遠征二座目は道央を代表する山、樽前山に登ってきました。
<5月1日>
樽前山は中央に溶岩ドームを要し浅間山や桜島等と同様に現在も経過観察が行われている活火山である。
ちなみに樽前山は本来7合目迄車でアクセスできてお手軽にハイキングできる山である。
しかしこの時期(GW)は道路の通行止めが解除されておらず、仕方なく風不死岳経由でのアプローチで挑むことになった。
(後で調べたところ、かつて「苔の洞門ルート」という支笏湖と樽前山をダイレクトに結ぶ登山道が存在していたが、現在その登山道は崩落してしまい、
加えて苔の保護の為、登山道閉鎖措置が取られているようであった。)
樽前山は7合目から登る場合は往復4時間のコースタイムとなるが、風不死岳を経由する場合、往復10時間近いコースタイムを要すこととなる。
その為、かなり早い午前4時に登山を開始した。
登り始めてから早々に日の出を迎え、空に青空が見えてくると、早速気持ちが高まってきた。
最初に目指すは風不死岳山頂である。概ね登り一辺倒な登山道は1~10合目と区分けされており3合目までは緩い登りであるが、そこから山頂まで休みなくえげつない急登が続くドSなルートであった。
おまけに今日は重い重登山靴を履いている。山頂までの道のりはスパルタ的筋トレそのものであった...。
2時間かけて標高差800mを登り上げ風不死岳の山頂に到達、(やや大袈裟だが)まずは最初の難関突破といったところである。
(支笏湖や恵庭岳は勿論、遠くにニセコ連峰や余市岳、札幌周辺の山々が見渡せた。)
因みに樽前山本体はスタート地点から風不死岳山頂に到達するまでその姿を全く拝むことができない。
なので山頂で突然独特なたたずまいの樽前山が現れた瞬間、その存在感に圧倒されて思わず「ついにきたぞ!」と声が出てしまった。
多少雲がかかってはいたが、山頂からは360度の景色を見渡すことができた。
ちなみに今日の天気予報は曇りのち晴れ予報で、SCWでもそれを確認済である。
しかし山の天気はころころ変わってしまうもので、ほんの10分前まで青空だったのに急にガスって景色が何も見えなくなってしまうパターン等ざらである。
樽前山に近づいたタイミングでそんなことが起こって記念撮影し損ねたくなかったので、保険的にここで一旦樽前山の記念撮影を済ませておくことにした。
風不死岳と樽前山を結ぶトレイルはやはり平坦とはいかず標高800m平坦地まで一気に急斜面を200m程降りる道になっていた。
風不死岳山頂から俯瞰しても結構な距離とアップダウンを覚悟する必要がありそうだったので今回早立ちは正解であったといえよう。
降る分には大したことない。しかし帰りは当然えげつない登り返しとなる。
幸い932mピークについては下部に巻き道が作られており、登りを回避することができた。
標高800m平坦地に降りてからは火山的な地面となり、外輪山(周回登山道分岐)まで概ね緩やかで登りやすい道が続く。樽前ドームまであとわずかである。
スタートか3時間半を経てようやく外輪山(周回登山道分岐)に到達できた。
ここから外輪山の周回歩きが今回の山行のハイライトである。今回は反時計回りに周回していくことにした。
少し登っていくと早速目の前に巨大な樽前ドームがお出ました。早速その迫力に大満足である。
(写真:樽前ドームの拡大写真。樽前山はここ350年の間に頻繁に噴火を繰り返しており、蒸気がドームからガンガン吹き出ていた。)
樽前山の外輪山には西山、東山という2つのピークが存在し、標高の高い東山が正式な山頂として指定されている。
まずは西山に登る。西山の山頂近くに来ると胆振の海岸線が見渡せて苫小牧の市街地等を確認することもできた。
ちなみに樽前山には海岸側から西山をダイレクトに結ぶ「樽前ガロー錦岡ルート」というルートが存在し、チャリを支笏湖側にデポして周回登山したら楽しそうだなと思った。
樽前山上部は木々のない溶岩台地であるが、下部は巨大な広葉樹林の森が海岸付近まで一様に広がっており、ここでも北海道のスケールの大きさを感じた次第であった。
(写真:西山を降りたところで樽前ドームをバックに記念撮影、いい感じで写真が取れました。)
(写真:樽前ドームを拡大。上部は360度ほぼ垂直に切り立っておりロープ、登攀具なしに登るのは難しそうであった。
そもそもガスと熱風がすごいので登攀自体不可能(もちろん禁止)ではあるが...。)
樽前神社、ヒュッテルート分岐点を経由して最高地点の東山(樽前山山頂)に到達、樽前山神社奥社~山頂手前まで暴風だったのに何故か山頂だけ風が少し穏やかであった。
(写真:山頂からの支笏湖。写真を振り返ると雲と青空のコントラストがいい感じである。)
さて、樽前山外輪山ハイキングを楽しんだ後は風不死岳まで300mを登り返し、そこから超絶急登の下山が待っている。
支笏湖温泉の日帰り入浴の最終受付は午後3時、早立ちが功を奏して今日は十分間に合いそうだ。
しんどい登り返しを経て風不死岳まで戻ってくると、山頂付近に数パーティーの登山グループが休んでおられた。
山頂でおにぎりをほおばり、最後の急坂の下山に備えることにした。
午後1時半、登山口に到着、出発が朝4時だったので9時間半のロングハイクとなった。
もちろん天気に景色に満足のいく山行であった。
支笏湖畔の丸駒温泉で入浴しサッパリした後、明日登山予定の暑寒別岳のある増毛町目指して車を走らせた。
ちなにに翌日は高気圧が北海道全体を覆う今回の遠征で1番の好天予想日である。