日時 :2025.01.19~20
天気 :19日 晴れ後曇り、20日 曇り後晴れ
メンバー:ひとり
行程 :19日 鉄輪温泉6:50→鶴の湯7:40→(入浴~鍋山)→伽藍岳10:00→内山11:20→(船底新道)→鶴見岳13:20→ロープウェイ別府高原駅14:50
:20日 猪ノ瀬戸登山口8:50→由布岳西峰11:10→(西登山口コース)→岳本バス13:20
天気 :19日 晴れ後曇り、20日 曇り後晴れ
メンバー:ひとり
行程 :19日 鉄輪温泉6:50→鶴の湯7:40→(入浴~鍋山)→伽藍岳10:00→内山11:20→(船底新道)→鶴見岳13:20→ロープウェイ別府高原駅14:50
:20日 猪ノ瀬戸登山口8:50→由布岳西峰11:10→(西登山口コース)→岳本バス13:20
大分の由布市という街で数日間仕事があって前日移動の指示もあったことから、週末と有給休暇をつなげて大分の山を歩いてきました。
<山行記録:1日目 東京~別府の移動>
1月、月曜日に大分に移動して、火曜日~金曜日と現場仕事のスケジュールが入った。
折角の機会なので、月曜に有給休暇を取得して、週末は別府で過ごしてみることにした。
土曜日に自宅を経って、新横浜~小倉は新幹線、小倉からはソニックを利用、別府までは7時間近くの移動となった。
久しぶりの別府温泉である。
目の前の電車はゆふいんの森、鉄オタではないが一度乗車してみたい特急電車である。
宿は鉄輪温泉の貸間を予約した。
年末に実家でドキュメント72時間「別府 “貸間”の人生物語」を観て以来、訪問を望んでいたのだが、こんなに早くそれが実現するとは思ってもみなかった。
貸間の中央にある地獄釜の元、それにしてもすごい迫力である。
チェックインしてからは、外に足を運んで、筋湯、蒸し湯、谷の湯等、湯めぐりを楽しんだ。
(楽しみにしていたみかゑり温泉が設備故障で休業中だったのがちょっと残念...、ここのスチームサウナ、好きだったんです。)
<山行記録:2日目 伽藍岳~鶴見岳>
朝7時前に宿を出発、緯度の関係で東京よりも日の出が遅いことに気づかされた。まずは野湯「鶴の湯」を目指す。墓地を抜けた先にひっそりとあった。
到着時には誰もおらず、貸し切りかと思いきや、その後続々と地元のおじいちゃんがやってきて大賑わい、
皆フレンドリーな方々で楽しいローカルトークを楽しんだ。
雰囲気は普通の温泉施設さながらだが、野湯だけあって目に見えない硫化ガスが溜まることがあるらしく、毎年結構な訪問者が救急車で運ばれているとのことであった。
100%源泉かけながし硫黄泉ですっかり体を温めた後はガッツリ登山である(笑)。
その為、できるだけ汗をかかないようペースを落としてのハイクに努めた。
野焼きされた山はとても開放的で人もおらず心地よかった。
振り返れば別府市内が俯瞰でき所々から湯気が上がっている。
温泉がしっかりと生活になじんでいる別府という街が私は好きである。
鍋山というピークを越えた先で徐々に雪が出てきた。
遠くから鶴見岳を俯瞰すると山容が白ががっていたので、ある程度覚悟はしていたが、今回しっかりとした雪山装備は持ち合わせていない...。
ここに来ての雪敗退は悲しい...。ここまできたらもう関東の里山と同程度の積雪であることをひたすら祈るばかりである。
稜線に出てから15分程登り続け、伽藍岳山頂に到達した。
尾根の隔てた向こうには塚原温泉と火口があり、火口からは相当量の湯気が豪快に湧き出ていた。
伽藍岳から内山の区間で積雪が一気に増えて、すっかり雪山ハイキングになってしまった。
しかしながら幸い、雪上にしっかりとしたトレースが残っており、また補助ロープも雪に埋もれてはおらず、概ね安全に突破することができた。
しかし内山から先はトレースは無く、コルまでの道はかなり不明瞭で、所々で薮漕ぎとなった。
何とかコルに降り立つと、先は鞍ヶ戸という岩稜が控えるが、このルートはどうやら通行止めになっているようであった為、
今回は山を迂回するように伸びている船底新道を利用することにした。
船底新道は実際に歩いてみて気が付いたが、元々林道として建設された道のようで、所々で崩落はしていたが、アップダウンも少なく、概ね歩きやすい道であった。
船底新道から正面に由布岳を望めたが、この日はあいにく中腹から上がすっかりガスに覆われてしまっていた。
しばらく歩き進んだ後、鶴見岳登山口に合流してからは、人の姿を見かけるようにもなって、黙々と登り基調の登山道を歩き進んだ。
山頂には分岐点から40分ほどで到着できたが、山頂はロープウェイでやってきた観光客でにぎわっており、
なんだか自分の居場所がないようにも感じ、そそくさに山頂を後にした。
下山でロープウェイは使用せず、南登山道を使ってバス停のあるロープウェイ登山口まで歩いた。
売店でビールを買おうかと思っていた矢先、タイミングよく鉄輪経由の路線バスがやってきたので一目散に乗り込んだ。
<山行記録:3日目 由布岳>
早朝、貸間をチェックアウトして由布岳登山道に向かう。
(登山で使わない荷物は貸間のおばあちゃんが今回特別に預かってくれるとのことで、お言葉に甘えさせていただいた。)
さて、昨日の路線バスで由布岳登山口にアクセスしようとしたのだが、この日は平日、鉄輪から湯布院に向かう直通バスは無く、
その為、タクシーをチャーターして東登山口から登山を開始することにした。
人の気配を感じないひっそりとした東登山口を出発すると、すぐに雪が出てきた。
早々からまとまった雪である、果たして山頂まで至れるだろうか....。
黙々と樹林帯に延びた登山道を登り進んでいくと、ようやく展望が得られるようになり、昨日はほぼほぼガスに覆われていた鶴見岳を今日はしっかり望むことができた。
若干曇天ではあるが、景色があると無いとで山行の充実度は大幅に変わるといえよう。
山頂に近づくにつれてトレイルは急登になっていき、やがて鎖場が現れた。
ベルグラまではいかないものの、トレイルはしっかりと雪で覆われていて、気を抜くとスリップや滑落といったアクシデントを起こしかねない...。
ケガしないよう慎重に難所をこなし、稜線(お鉢回り)に出た時には正直ほっとした...。
そこから少し登って由布岳東峰に登頂することができた。
山頂付近は概ねガスに包まれていたが、時折青空が見えるタイミングもあって、その度にテンションが高まった。
コルまでおりて、その先、岩稜帯の通過を要する南峰を進もうかすこし迷った。
しかしルートを観察してみると雪は被っておらず極端な難所は無さそうで、実際進んでみたところ自分が想像していたよりもだいぶ安全・簡単で、
南峰には結局あっさりと登頂することができた。
天候もすこしずつ回復の兆しがあって、先ほどまでしっかりガスっていた東峰も、ここにきてその姿が容易に臨めるようになっていた。
(写真:由布岳東峰をバックに記念撮影!青空ならなお良しだが、ビジターの心情としては由布岳に登頂できただけでまずは満足といったところでる。)
下山の序盤はメインルートの正面登山口ルートなので、難所も無く踏み跡多数の為、気持ちも楽である。
さて、今日は途中から正面登山口を分かれて、湯布院町方面に下山する予定である。
以前、湯布院方面から垣間見えた壮観・端正な由布岳をはっきりと覚えており、それ以降、ぜひ自分の足でこのルートを歩いてみたいと思っていた。
草原のような台地に一本の道が伸びており、周りに登山者はいない。
期待通りの素晴らしいトレイルであった。
いつのまにか天気も回復しており、振り返ればザ・由布岳といえる双耳峰が正面に対座している。
終盤のハイライトで今回の山行の代表となる由布岳の写真を撮ることができた。
最後は樹林帯に入って若干消化試合気味ながら、無事湯布院町に到着、山行終了となった。
別府に戻るバスの到着まで1時間程時間があったので近くの公衆浴場(下ん湯)でつかの間の入浴を楽しんだ。
(内湯は相当な熱湯だっだ...。実際に入浴できるのだろうか....。)
湯布院は別府と異なり昭和の観光地の様相で、目抜き通りは竹下通りみたいでインバウンドの観光客で大賑わいであった。
帰りのバスからも何度が端正な由布岳の景色を楽しむことができた。
ここを歩くことができたことがなによりも幸せである。
つかの間の休暇が終わってしまうのは寂しいが、別府にはきっと再訪するであろう。
次回は地元の方が進めていた緑鮮やかな6月、梅雨の晴れ間を狙って由布岳に登頂したい。
<参考:今回歩いたルート 青:1日目 赤:2日目>